2020.4.8
 高「ストレス」状態の人に着目して欲しいこと:「重大な決断や行動の回避」

高「ストレス」状態の人に着目して欲しいこと:「重大な決断や行動の回避」

1.高「ストレス」状態かも知れないと気づいたら、何に着目すれば良いだろうか?

(1)睡眠の質と睡眠時間

(2)自分に合った「ストレス」解消法

(3)重大な決断や行動を回避

次に、「重大な決断や行動を回避」の内容を説明する。

                            

2.重大な決断や行動を回避

(1)高「ストレス」状態とは

高「ストレス」状態とは、パフォーマンス(効率)が落ちている状態だが、同時に心身が疲労して、「思考力」や「判断力」が鈍っている状態である。

・そのため、人生における重大な決断や行動は、高「ストレス」状態から通常状態に回復するまで、保留することが大切となる。

                    

(2)人生における重大な決断や行動を回避する具体例

・住宅などの大きな金額の買物、婚約・結婚や離婚、就職活動や転職、引越などを回避することが挙げられる。

・特に、高「ストレス」の原因が、現在の職場環境や会社の風土になると感じている場合、そのストレス源から逃れたい一心で転職を考えることは、良く理解できる

もちろん、「うつ病」を発症する程度の高「ストレス」状態であれば、そのストレス源から一時的に離れることは重要である。

休業が可能なのか、それとも離職した方が良いのか、離職後どうするのか?

この場合でも、一人で決断し行動することは避けた方が良いと思われる。

何故なら、普段と違って「思考力」や「判断力」が鈍っているからである。

身近な人に相談するなり、身近に話せる相手が見つからない場合は、思い切って「悩み相談」を請け負っている第3者に話してみることを推奨する。

経済的理由により、焦って離職後、就職活動の末に転職しても、高「ストレス」状態は新しい環境になることで、更に「ストレス」が増大する可能性も高い。

出来れば身近な人や「悩み相談」を請け負っている第3者の協力の下、「ストレス」を解消・緩和する手段を行うことが、まず先決と考えられる。

もし、人間関係が原因だと感じているのであれば、会社に相談して職場の異動が可能かどうか聞いてみる方法もあるかもしれない。

現在の会社にいる間に、高「ストレス」状態を少しでも「通常状態」に向けて、「ストレス」を解消・緩和することは、最終的に離職するとしても、最重要課題と考えられる。

                       

3.高「ストレス」状態の人より、相談を受けた場合

①まず、「睡眠の質の向上や睡眠時間の確保のための助言」「自分に合ったストレス解消法が見つけられるようなサポート」および「重大な決断や行動を回避するようなアドバイス」の3点は、最低限必要と考える。

②さらに、次のような観点で尋ねてみることも、有効な場合が多いと思う。

・今、何をやりたいと思うのか?

・やりたいと思うことの中で、今自分に出来ると思うことは、あるだろうか?

そうすると、一つ二つほど、自分がやりたいと思うことを、思いつくことがある。

その場合、いつまでにとか、どのようにとか、本人に「プレッシャー」を与えるような問いかけは、やめた方が良いと思う。

既に、高「ストレス」状態にあることを忘れてはいけない。

まずは、「思いついた」ことだけを評価し、誉めておくことが肝要と思われる。

その後、本人から実施したことを話し出すまで、待つことが重要だと考える。

そして、少しでも実施した時に、それを評価し誉めることが肝要である。

その一歩の行動が、次の一歩の行動に繋がって行くように思われる。

そのことで、自分自身が「やりたい」と思ったことを、少しずつでも出来るという「手ごたえ」のような感覚を持てるようになれることが、望ましいと考える。