2020.4.7
高「ストレス」状態の人に着目して欲しいこと:「自分に合ったストレス解消法」

高「ストレス」状態の人に着目して欲しいこと:「自分に合ったストレス解消法」

1.高「ストレス」状態かも知れないと気づいたら、何に着目すれば良いだろうか?

(1)睡眠の質と睡眠時間

(2)自分に合った「ストレス」解消法

(3)重大な決断や行動を回避

次に、「自分に合ったストレス解消法」の内容を説明する。

                  

2.自分に合った「ストレス」解消法

(1)高「ストレス」状態の人の「ストレス」解消法の種類

①無理せず、今の自分に出来ることや自分にとってやり易いことから、始めること。

・「ストレス」解消法で、特に重要なのは、自分の中に或る「もやもや」や自分の中に溜まっている「うっせき」した気持ちを、自分の外に「吐き出す」ことである。

②その方法としては、以下のようなパターンがある。

体を動かすことで、自分の中に或るものを、発散させる。

人に話すことで、自分の中に或るものを、外に吐き出す。

・自分の中に或る「もやもや」を、紙に手書きで書くことで、外に吐き出す。

趣味を持っているならば、それに集中できる時間を取って、発散させる。

・趣味と言えるものではなくても、「ストレス」を発散させる方法を知っているならば、その機会を意識的に捉えることで、発散させる。

                  

(2)高「ストレス」状態の人が実施できる具体的な「ストレス」解消法

体を動かす

無理のない自分にとって、軽めの運動や外出が望ましい。

激しい運動や遠出は、避けた方が良い。

・体を動かした後、「スッキリ」したかどうか、自分自身に問うて確認しておくことが重要である。

疲れを感じるようであれば、次回から運動の負荷を減らしたい。

・新しい運動に挑戦するよりは、日常的に行っている運動が好ましい

・自分を鼓舞して行う活動や気疲れする行事やイベントは、避けた方が良い。

                     

人に話す

安心して話せる人にしゃべることは、「ストレス」解消の効果は高い

・何か考えながら話すよりは、自分の内から出て来る「気持ち」を、気が済むまで話すことが大切である。

・身近に話せる相手が見つからない場合は、思い切って「悩み相談」を請け負っている第3者に話してみることを推奨する。

・「人に話す」ことが、自分の中に或る「もやもや」や自分の中に溜まっている「うっせき」した気持ちを吐き出すのに、最も効果があるので是非勧めたい方法である。

                     

紙に手書きで書く

・残念ながら、身近に話せる相手が見つからず、かつ第3者に相談する勇気が無い場合、次善の策として「紙に手書きで書く」も有効な方法である。

声に出すことより効果は劣ると思われるが、「大人の感情表現」の一つだと考える。

白紙に、自由に思い切り、自分の「内なる声」を書きなぐる感じが、ポイントである。

「内なる声」の例は、以下の通り

なんで、  自分だけそりゃないよ  頭に来た  がっくり来た  泣きたいよ  どうしよう

頭、真っ白  心臓がバクバクする  どうして  バカにするな  あの人を許せない

絶対許せない  逃げたい  恐い  見返してやる  等

・書いた紙は、保存せず必ず廃棄することを、勧める。

残しておくと、誰かに見られる恐れがある。

また、人に見られると認識すると、本当の「内なる声」ではなく、よそ行きの言葉になり、本来の「吐き出す」という効果は無くなる。

逆に、捨てる紙だと思えば、好きなだけ好きな言葉で、「吐き出す」ことが可能になる。

・「紙に手書きで書く」が、有効と考えられる場面は、帰宅して今日一日を振り返り、自分の「内なる声」を書いて「吐き出す」時である。

そうしておけば、その夜入眠時に、嫌なことを思い出し寝付けなくならずに、すっと寝入ることが可能となる。

                   

趣味

・「趣味」を持っていることは、自分が高「ストレス」状態になった時に、自分自身を守ってくれる財産であると言える。

ただ、高「ストレス」状態の時には、必ずパフォーマンス(効率)が落ちているので、以前通りに振舞えなくても当然であることを、認識しておく方が良い。

・ただし、高「ストレス」状態になってから、趣味を探すことは非常に難しいと認識した方が良い。

むしろ、今趣味を持っていない場合は、次善の策として自分に合った「ストレス」発散法を探すことを勧める。

                   

自分に合った「ストレス」発散法

・自分に合った「ストレス」発散法を持っていることは、自分自身にとって大きな「強み」となる。

自分が高「ストレス」状態になった時に、実践しやすく、かつ有効な「ストレス」発散が期待できる。

・自分に合った「ストレス」発散法は、理想的には色々なバリエーションがあると実践しやすくなる。

「屋内/屋外」「費用:多い/少ない/無し」「距離:遠い/近い/身近」などの組み合わせが多いことが望ましい。

しかし、それら多くの「ストレス」発散法を見つけて行くには、時間がかかる。

高「ストレス」状態になってから、自分に合った「ストレス」発散法を探すことは可能であるが、多くを見つけることは難しい。

むしろ、以下の方法で、絞って1つ2つ見つけて、実践していくことが重要と思える。

(1)自分の遠い過去(小学校~中学校時代)を振り返って、自分が夢中になったり、好きだったことを思い出してみる。

現在の自分には、同じことを行うことは難しくても、その周辺を考えてみて、今の自分が出来そうなことを探して、実践してみる。

(2)上記のことが難しいと思った時には、他の人達が実践している「ストレス解消法」の中から、自分に合いそうな方法を選んで、実践してみる。

参考に、私の「ストレス解消法」を以下に示す:

 本を読むこと  俳句・川柳を詠む  孫(1歳未満~3歳未満)と一緒に遊ぶ

 宇宙・地球・生命・動物・昆虫のTV番組を見ることが好き  家のパソコンで、自分の好きな音楽を聞きながら、好きなゲームに没頭する  雲を眺めていると、リラックスできる  通勤時に、「クラシック」や「お気に入り」の曲を聞く  自分の「生の感情」を素直に書く(大人の感情表現の一つ) 海を見に行く  妻とバス旅行  妻と昼食(外食)  映画を見に行く  レンタルビデオ見る  馴染みのソバ屋に行く  自宅の風呂に入る  近所のお気に入りの場所にウオーキングする(広くて綺麗な境内のある神社仏閣や芝生が綺麗な公園)

                   

3.赤ちゃんや幼児に学ぶ

1歳未満の「赤ちゃん」や5歳未満の「幼児」に着目してみると、「ストレス」解消法のヒントが得られることがある。

(1)特に、赤ちゃんが「ストレス」を溜めて、高「ストレス」状態に陥っているとは判断しにくい。

それは、どうしてだろうか?

・赤ちゃんの言動を注意してみると、気がつくことがある。

お腹が空くと泣き喚く、気にいらないことがあると、体を思いっきり動かしながら泣き喚く。そして、泣きつかれると寝てしまう。

・それらの言動を区分してみると、以下のようになる。

①声に出す

②涙を流す

③体を動かす

④寝る

・①~④の内、特に注目したいのは、「涙を流す」である。

人は、悲しい時、悔しい時、嬉しい時、そして感動した時に、自然と涙が出てくる。

ただ、意識的に「涙を流す」機会を設けられるのは、「感動の涙」のような気がする。

映画やTV(レンタルビデオ含む)の映像を見たり、劇場やコンサートに行ったり、本や漫画を見ることで、涙を流すことは可能である。

・また、悲しい時、悔しい時や嬉しい時に、人前で泣かないように、親や周りの人達から言われて、そのようにした方が良いと考えている人は多いと思う。

しかし、そのように泣くことを抑えて、自分の感情を表現出来ないでいると、返って「ストレス」が溜って行くことになる。

・ごく自然に感情を表現できている人は、感情を表現する都度自分の「ストレス」を緩和していると思われる。

私自身は、喜怒哀楽の感情表現が苦手であったが、「ストレス」の解消・緩和を考えるようになってから、少しずつ感情を表現しようと試みている。

感情表現の豊かな人とは、とても比べ物にならないが、以前の自分と比べれば、表現できて来たように感じている。

「感情」を抑制することだけを意識するのではなくて、自分が出来る範囲で、少しずつ「感情」を自分の外に出していく試みは、誰にとっても重要だと思う。

すなわち、自分の「感情」を肯定的に捉えて、「感情」と共に人生を歩むスキルを身につける感じである。

そのことは、本能のまま生きている「赤ちゃん」から、学べるように感じている。

(2)次に、幼児の言動に注目してみる。

・幼児は、常に「新しい遊び」を探している。

そして、その「新しい遊び」を見つけると、その遊びに飽きるまで、寝食を忘れて夢中に遊び続ける。

・ここでは、幼児が探す「新しい遊び」を、自分が「好きなこと」や自分が「やりたいこと」に置き換えてみる。

この自分が「好きなこと」や自分が「やりたいこと」が、とりもなおさず自分に合った「ストレス」解消法につながって来る。

・幼児は、「新しい遊び」に夢中に遊び続けることで、自然と「ストレス」を発散していると思われる。

大人が、「赤ちゃん」や「幼児」に、「ストレス」解消や緩和の点で学ぶことは多いと思われる。