「新しい脳」と「感情」のコントロール
大脳全体として描画すると上記の様な形になる。
まず、大脳は、「新皮質」と呼ばれる進化の過程で新しく手に入れた外側の部分と、「大脳辺縁系」や「大脳基底核」と呼ばれる古くからあった内部の部分から、構成されている。
新しい脳:「新皮質」や「小脳」
古い脳:「大脳辺縁系」「大脳基底核」「間脳」「脳幹」(橋・延髄・脊髄)
新しい脳(「「新皮質」・「小脳」」)を描画すると上記の様な形になる。
注)「前頭前野」と「前頭連合野」は、表現は異なるが全く同じ部位のこと。
1.「小脳」
・新しい脳と古い脳の中間的な存在。
・体の平衡バランスを整え、姿勢や歩行を円滑に行う機能がある。
2.「新皮質」
・「運動野」「体性感覚野」「聴覚野」「視覚野」など場所ごとに役割が異なる。
・特に、前頭部にある「前頭連合野」(前頭前野)は、人らしくあるための最も重要な役割を担っている。
以下のように、6つの働きがある。
(1)考える (2)記憶する
(3)アイデアを生み出す
(4)感情をコントロールする
(5)状況に合わせて判断する
(6)学んだ技術や知恵を生かす
特に、特筆すべき能力は、以下の通りである。
・「内省」=「メタ認知」:今の自分の思考や行動を客観的に理解し、自分自身の思考や行動を把握する能力。
・「未来予測」:日常のあらゆる場面で、未来を想像できる能力。目標志向的な行動を支えている。
・「感情の抑制」:他者との関係から、感情をそのまますべて表現しないように抑制する能力。他者の立場に立って考えられる「共感」できる能力。